展示概要

ごあいさつ

未来のデザインを志向するためには、複雑な情報社会から感性の水準を抽出する、立体的な視野が必要です。そのためにデザイン情報学科では、社会的な視点からリサーチやスタディを重ね、メディア表現的な視点から変幻自在な情報とモノのリアリティを掛け合わせていきます。二つのプロセスを相互に意識するデザイン情報学は、新しい価値のフレームを提示するデザインの可能性を開花させます。

この研究活動を経て、ここに展示される卒業制作は、ご来場の皆さんの感性を確かに惹きつけることでしょう。皆さんとの共感の中に、社会の発展を導くデザイナーズシップは力強く咲き始めます。更なる感性が花開くことを願って、先立つデザインに希望をもって。

ぜひご来場いただき、デザイン情報学科での四年間の集大成をご覧ください。

武蔵野美術大学 造形学部
デザイン情報学科卒業研究・制作展2011
実行委員会委員長 梶文乃

開催期間

終了致しました。
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会場

武蔵野美術大学 鷹の台キャンパス
9号館3,4階, 地下 / 12号館地下
2号館1,2階

インフォメーション(案内所)

9号館1階(他学科と合同)
同館入口手前のエレベーターより3階

アクセス

会場への地図

所番地

武蔵野美術大学 鷹の台キャンパス
〒187-8505 東京都小平市小川町1-736

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会場への主な交通機関

  1. 1

    JR中央線国分寺駅北口バス停より

    「武蔵野美術大学行き」バス20分

  2. 2

    西武国分寺線・鷹の台駅下車

    徒歩20分

出展者一覧

宇山
つむぎ

まだ見ぬ土地に対して抱くイメージ形成についての研究

私が抱くハワイに対するイメージ分析からイメージ形成のルールを探る

「ハワイってこんなとこなんだろうなー」そんなイメージはどう作られるのか?人が訪れた事のない場所や地域に対して抱くイメージの研究です。私の訪れた事のないハワイへのイメージを分析し、どの国や場所にも適応可能な人の「 パッと思いつく土地のイメージ 」のフォーマット化を目指します。
神山
保志

TABiine

個性派旅宿シェアサイト

『情報ノート』というものをご存知ですか?情報ノートとは旅人が行き交う旅宿によく置いてある旅の情報が詰まったノートです。『近くのおいしいお店』『隣の国の行き方』など、様々な宿を軸とした情報をどんどん書いていくノートです。そんな情報ノートをソーシャルにしたのがTABiineです。
工藤
優太

笑いの研究

ダウンタウンに学ぶ笑いの技法

私は、昔から人を笑わせることに強く関心があります。そこで、笑いを生み出す仕組みを明らかにしてみたいという思いから、今回の研究に至りました。研究素材として、私の好きな漫才コンビ「ダウンタウン」のコント番組「ごっつええ感じ」を取り上げました。一つ一つのコントに使われている技法を言葉で書き出したり、台本に書き起こして分析する事で、ある一定のパターンや傾向が見えてきました。そこから得た成果をもとに、技法書を制作しました。誰が見ても、笑いの生み出す仕組みを理解できるように、分かりやすくシンプルに表現しました。
佐藤

route 470

documentary of Fukushima

2011年秋、3.11後の地元福島の街を歩く。意思を表明する人や、はためく応援旗があった。そして、行き交う人々の様子と、街の雰囲気との間に、変な違和感を感じた。自分が街の一員となることで味わった感覚、出した結論を、映像作品としてまとめました。
中村
由梨

Visual ATM Design

直感的に使えるATMアイコンガイドラインの提案

ATMを前にして「あれ?どこ押せばいいんだっけ」と困ったことはありませんか?現在日本のATM(現金自動預け払い機)のインターフェースは、言語表示のみの物がほとんどであり、外国人や初めてATMに触れる人にとっては見た目から直感的に操作できるような画面であるとは言いがたいのが現状です。ATMをアイコンデザインによってより使いやすくすることが私の提案です。
新實
将人

待ち時間のデザイン

意識を変える感性デザインの研究

横断歩道、バス停、踏切、エレベーター等、退屈な待ち時間は複数存在する。本研究では自分の住む町を舞台に、人の時間感覚・感性感覚・行動分析等の調査を踏まえ、待ち時間をより楽しませるデザインの可能性を探っていく。新しい感性刺激を加えて時間意識を変える「時感デザイン」をコアテーマとする。
西尾
真由美

まなざし ー 文化としての視線

視線を通じた絵画における比較文化

視線には方向性や強さがある。科学的には証明されていないが、圧力や気配なども確かに感じるように思う。その視線の持つ方向性や、視線を送る人の心境などの背景を含めたものを「まなざし」=文化としての視線、として研究対象とする。絵画を通じて「まなざし」による比較文化を行い、書籍にまとめた。
升澤
朋子

うつろい

無常美観におけるデザイン

もののあはれ、諸行無常、侘び寂びーわれわれ日本人は移り変わってゆくものに永遠を感じ、心を震わされる。日本人の美意識の一つである「無常美観」にもとづいた、「時の経過を感じることができるデザイン」を提案し“日本らしいデザインとは何か”を問う。
森田
枝里子

漢字の素

漢字の成り立ちを追うことで漢字が楽しくなる

特に意識しないで使っている漢字が楽しくなる作品です。漢字には象形文字というモノの形を素(もと)にして、成り立っている字があります。その素を実際に作り出しました。このことで、作り出した現実のイメージから、象形文字(甲骨・金文・篆文)、現在の漢字を同時に連想することができ、漢字がより身近になります。
山﨑
勇歩

House of Design Informatics

デザイン情報学科におけるゲマインシャフトの継続

武蔵野美術大学内でのデザイン情報学科のポジションを分析把握し、学科の特徴を活かすコミュニティーを形成する。それを日本が重んじてきた文化的コミュニティー感覚とかけ合わせることでデザイン情報学科の社会的価値を確立し、同学科の文化として定着することを目的としたコミュニティーを提案する。
若林

記号的視点からみる「在り方」とデザインすること

紳士スーツを事例に適合感を操作する新しいデザインアプローチ

私は、文化とデザインの関係性をから見る新しいデザイン方法論の実践を行った。その中で「在り方」というあるべき姿、形、状態を表す文化的思考に着目し、研究を行った。「デザインする」とは、モノの在り方を常に意識し、適合感や違和感を操作することで新しい価値を生み出す行為であると私は考えている。
この考えを前提に「フォーマル」という文化的に共有されているコードを事例とした研究制作を行った。男性のスーツを観察し、そこにあるフォーマリティを構成する要素を分析、抽出した。全く別の文脈にこの要素を適応させることで新しいフォーマリティのあるデザインを作成した。

市川
友花

ありがた~いアドバイス絵本

怒られないように読み手の期待を裏切るナンセンス絵本シリーズ

しゃべる横断歩道、18 歳の新米サンタ、ロウソク売りの少年。ミーハーな森のうさぎ、ギザギザ好きの大臣、子守唄を歌う目覚まし時計。一見普通に生きている彼らにだって悩みはあるんです。
え、そんな人たち見たことないって?そんなこと言わずに、試してみる価値アリですよ。
一之瀬
景子

2L×MS

反射を使ったマルチ投影による空間構成

2台のプロジェクターと反射する立体物を使い、9号館4階エレベーターホールに光の空間を構築する。2つの光源を意図的に拡散させた、マルチ投影によるインスタレーション作品。
伊東
千怜

これはねずみ

つながりを暗示する表現

相容れない関係にあるものが同じ空間に存在する時のなんとも言えない感覚を利用して人をひきつけ納得させる表現を模索しました。
誰もが相性が悪いものだと考えるキャラクター化された関係を利用することで説明されなくても分かる、シンプルなのにインパクトがある表現を目指しました。
笈沼
祐介

Shadow frame

3次元への変化

人はモノを見るときに「モノの影」で形(立体)を認識している。私はこの事に注目し、平面と影と光がつくりだす錯覚に注目した。この作品はフレームに光を当てる事で陰影ができ三次元的に見えるインスタレーション作品。真っ暗な空間に浮かび上がるライン。そのグリッドの上に幾何図形が描かれる。平面に描かれたライン(シャドーフレーム)は暗闇の中では2次元であるが、そこに光を与えてみると3次元の立体へと変化する。その変化(二次元から三次元への変化)をインスタレーションで見せ「シャドーフレーム」を表現してゆく。
大作
奈未

振る舞いの模伝子

年齢別・性別に見る無意識のおまけを分析する

「仕草」にはその人の人となりが表れる。顔や服装、体つきなどに限らず、日常の何気ない動きの中にも年齢や性別を感じ取ることができる。今回の作品では、動き以外のグラフィック要素を排除し、数個の点のみという抽象化した形で人の仕草を再構成することによって、このことを示している。
大寳
ひとみ

spectpilla

分解から生まれる光の表情

光はプリズムを通過することで分解され、普段見られないような鮮やかな色彩を帯びます。この作品は、プロジェクタの光線上にプリズム光学フィルムを設置し、柱と天井をスクリーンにしてモノクロ幾何図形映像を投影することで、非現実空間を体験できる空間インスタレーションです。
プロジェクタ光線上にプリズム光学フィルムをかざすという、単純かつアナログなギミックでCGのような現象を生み出します。自分の影や他の人の影が光を遮り、天井で影絵のような現象を作り出すこともできます。この作品には、ある時間・その場所でしか観られないという時間と場所のスペシフィック性があるため、訪れるたび違ったプリズムの表情を見つけることができるかもしれません。
文乃

クリックが変わった理由

リアルタイムクリックの意味を考える:自分のtwitterを例として

本研究はクリックの意義を問うものである。クリックが人に与える影響を考え、ウェブサービスの背景となるインターネットのフリーカルチャーを基に、主に twitterを分析しながら今日の(電子)公共圏の再定義を試みる。誰にでも一視できる ことを目標に象徴的なグラフィックに落としこむ。
倉田
知枝

生活の柄

生活の柄の見本集のようなものです。生まれ育った神奈川の里山、フジノから採ってきました。
用途は色々。煮るなり飾るなり身に付けるなりご自由にどうぞ。
私が採集した生活の柄の片鱗を皆さんにも味わって頂けたらと思います。
あなたの生活の柄はどんなものになりますか?
坂口
晴香

ゆらリウム

記号のダンス

私たちが日常的に目にする記号(アルファベットやピクトグラム)と、ゆらゆらとしたスノードームのような水中空間。実際にはありえない組み合わせを、現実空間で実現させることによってシュールな感覚をもたらす。CGに頼らず、水と光を用いて新しい表現方法を試みたアナログ作品。
新保
綾乃

まぼろしのきは

トリックアートの手法を用いた映像と三次元オブジェクトの融合表現

視覚とはいい加減なもので、自分の得た情報から見ている対象の印象を変化させてしまうことがある。例えば、壁の汚れだと思っていたものがふとしたきっかけで人の顔に見えるというように。
意識一つで見えたり、見えなかったりするという現象を面白い感じ、そこからヒントを得て作品を制作した。
菅原
麻衣

歌心絵巻

視覚による感覚的和歌解釈の試み

定められた文字数の中に一年間を表現し、一つの言葉で二つ以上の事を語る。言葉の花で美しく彩られた詩は、巧みに、そして計画的に潜まされた詠手の心情をより鮮やかに映し出す。『歌心絵巻』は、そんな和歌の世界を視覚によって解説し、和歌のコンテクストを知らない受容者の解釈を導く試みである。
杉山
沙織

私の頭の中のガラクタ

捨てられない記憶としての100の人形

人形を量産しました。全員誰なのか分かりません。でもなんだか頭の中に記憶として残っていたので人形にしました。こうゆう記憶も、人形ってものも、どちらも使い道はないしかさばりますが、捨てたくないです。この人形たちも、通りすがりに見た人の頭の中になんだか残ってる存在になったらうれしいです。
関口
恵理

ディスプレイ・ボックス「モイスェン・ミイ・ミイ」

文学と立体の相互補完による統合表現

ストーリーを持った娯楽はおしなべて鑑賞者に非現実空間≒(現実には体験することの出来ないシチュエーション)を疑似体験させるものである。楽しく華やかな情景に浸ること、また逆に、恐ろしい世界を眺めることによって安全な現実に安堵することも、娯楽における快楽といえる。
「モイスェン・ミイ・ミイ」とは箱詰めの夢、短編のためのディスプレイ・ボックスである。
関根

かみさまのむしめがね

カメラオブスクラの仕組みを利用した新しい視覚体験装置として

たくさんの雲からいくつかの光がもれている。そこにむしめがねをかざし、何かが起こったり起こらなかったりする、小さな世界を覗き見るー…。レンズが虚像を作りだすカメラ黎明期の技術と、タブレット端末やストリーミング等の現代の技術とをコラボレーションさせ、新しい視覚体験装置を作ります。

伊藤
香織

ちいさなチッケ

家族と向き合う時間

子どものころに感じた、大人へのたくさんの「なんでだろう」を詰め込んだ。大人の世界は不思議でいっぱい。子どもの世界は発見でいっぱい。ちいさなネズミを主人公としたシリーズ絵本。家族が互いに何を思いあっているのか、一緒になって読みあい考える時間を。
伊藤
春華

世界茸仕掛本

世の中にはおかしな形をしていたり、色が美しかったり、見た目は地味だが美味しい料理に欠かせない植物があるのと同様に、キノコの世界もまたそういった仲間達が沢山いる。しかしながらキノコの世界は意外と知られていない。キノコと言われてすぐ思いつくのはシイタケ、マイタケ、エノキタケといった鍋物に入ってる種類だけ、という方は多いのではないだろうか。この本では、そんなキノコの世界をポップアップと学術的説明、関連する文芸作品を通して理解を深める。また、本作品は紙である特質を生かし、ただの紙の本という枠を出て、「インテリアにもなる本」を目指した。
加藤
友季子

知らなきゃ損する!名作民話40選

日本と世界、民話にもっと触れてもらうために

日本と世界、世界中で数多くの民話が現在に至るまでに語り継がれてきた。しかし、現在では民話の認知度が低下傾向にある。そこで、これから先、多くの人たちに民話を忘れないでいてもらうため、日本と世界の民話教本と、手に取って子どもたちと一緒に遊べるように名作民話カルタを制作した。
川上

おすもう決まり手アニメ HAKKEYOI

The form of Ozumo

現在年6場所開催されている興行相撲には、長い歴史の中で培われてきた様々な“型”が存在する。覗けば興味深い大相撲の世界に触れ、関心を持ってもらいたい。決まり手アニメをメインに、髷の形・行司の衣装等、神事として始まった相撲の様々な型を紹介するインタラクティブアニメーション作品。
木崎
菜波

みんなのゆめ

さまざまな人のゆめをイラストにしてご紹介する本です。
岸本
小百合

2012 宝合会記

遊び心の時間

天明3年(1783)、江戸で開かれた「宝合会」。この会に参加する者は礼服着用の上、宝を披露しなければならない。しかし、何一つ本当の宝はない。珍宝を思いがけぬ器物で見立てる高尚な戯れ遊びなのであった。宝合会の実態とともに時代背景を探ることで江戸人の遊び心にせまる。
久保山
知里

新生“シンブン”スタイル

タイポグラフィを軸に新しい新聞メディアデザインを考える

「大きな紙に、小さな活字がびっしり。その内容も難しいことばかり。」では、新聞なんてつまらない読み物?
デザインは新聞再生の方法になり得るのか。従来のイメージを変える、これからの時代にあった新しい新聞メディアデザインのカタチを考えます。
佐久間
世奈

まちの変遷

現在の千葉ニュータウンに至るまで

昭和42年に千葉ニュータウンの構想計画が発表され、ニュータウン開発により林、農地だった町から現在のまちに至るまでの変遷を追う。道が整備され鉄道が延び建物が増えていく…、地図を用いてまちの変遷を視覚化し、それぞれの年代で起こったことを地図と共に読む本を制作する。
荘司
たまみ

玉響

木戸泉酒造とともに

私は、木戸泉酒造という日本酒の造り酒屋に生まれました。実家を離れた今、改めて自分のルーツである「木戸泉酒造」について、日本の伝統文化である「日本酒」について深く知りたいと思うようになり、それらを卒業研究のテーマに選びました。玉響(たまゆら)とは、宝石が揺れるほんのわずかな時間のことをいいます。日本酒を味わうことは玉響の時間、わずか一瞬かもしれません。その一瞬きらめく味わいを造るために、磨き重ねた伝統と技術が凝縮されています。 一人でも多くの方々に日本酒の素晴らしさ、木戸泉の魅力を伝えていきたいと考えてこの1冊の本に残しました。
須藤
紗来

たかがおみくじ、されどおみくじ

神社仏閣のおみくじに関しての調査研究

神社と寺社で異なるおみくじの起源や、ひきかたについて研究し、おみくじの視点から日本の宗教感覚を探っていく。日本のおみくじの魅力や普通は知らないような知識を明らかにしさらに日本に伝わる起源になった中国のおみくじを調査。一冊の本に仕上げ、改めて伝統の魅力に触れてもらいたい。
田川
裕葉

ミステリーファンのための推理読本ミステリーファン/ノタメノ/スイリドクホン

Who Killed Cock Robin ?

時代とともに、ミステリーが扱うジャンルの幅は広がっています。探偵が活躍する本格ものから、奇怪で妖しい変格もの、冒険小説、社会派、日常ミステリー、ハードボイルド、バカミス、新時代の脱格ミステリーなどがあり、ミステリーは奥が深いジャンルと言えます。本書は新しいミステリー用語に対応した、目に楽しい、読んで楽しい推理読本を目指しました。奇想天外な謎、神出鬼没の怪盗、不可能犯罪、密室、館もの、童謡殺人、探偵と犯人の推理劇という言葉に胸をときめかせたら、貴方は立派なミステリーファンです。ぜひ、本書をお手に取ってミステリーの世界をお楽しみ下さい。
西山

タムさんのくだもの園

熱帯くだもののおまけ付き絵本

私は子供のころ東南アジアで暮らしていた。その中で感じたことは食べ物が美味しく、特に果物が好きだった。熱帯の果物は色とりどりで、形の変わったものが多い。しかし、日本の人にとってはクセのあるものや、果物自体知らない人が多く、この作品を通して熱帯の果物を知ってもらい興味を持って欲しい。
藤原
友子

キツネ文化図鑑

キツネに関わる色々なこと

様々な環境に適応し、分布しているアカギツネ。全くの森林地帯よりは草原や田畑のある環境を好むため、人間とは接触の多い動物である。美しい毛皮としなやかな動きで人間を魅了してきたと同時に、憎まれものでもあった。人間とキツネの関わりを、生態、文化の両方から蒐集した。
松浦
友里

延年における「翁」と「稚児」の役割の一研究

日本中世、寺院で流行した芸能「延年」。この「延年」とは長寿を願い、鑑賞する人々を祝福する芸能である。
延年の花形演者「稚児」と、延年と同じく長寿を願い祝福を与える芸能「翁」が、延年の中でどのような役目を果たしているのか考察する。
松尾
佐紀

しましま

日常に潜む縞模様の収集と調査、魅力の再確認

ファッションや自然現象など、あらゆるところに見られるしま模様。その歴史は古く中世ヨーロッパにまで遡り、また地域によって認識の違いがあった。人間との関わり方を振り返るとともに日常生活に見られるしまを見つめることでしま模様の魅力を再確認して更に親しんでもらうことを目的にした書籍。
皆川

歌碑をめぐる旅

武蔵国の童謡・唱歌・わらべ唄の発祥地を歩こう

童謡、唱歌、わらべ唄などが作られた経緯を調べ、実際に発祥地や歌碑がある場所、作者ゆかりの地に行き、見たり感じたことを一冊の本にした。幼い頃に親しんだ歌の意外な発祥地を知ることで、その歌や土地への理を深めると共に、子供時代や故郷のことを見直すきっかけを作りたい。
森下
陽介

ともに生きていくトモニイキテイク

聞かせてください、夫婦の話

男女が共に生きていくことを誓う結婚という行為。結婚の先にはいったいなにが待っているのか。それにより人は何を得るのか。複数の夫婦と結婚事業に従事するプロへのの取材を通して、その意味を探る。様々なケースや考え方に触れながら、読者の結婚に対する考え方も変わっていくはずである。
山本

球場にあつまる色々な人、集めました

プロ野球ファンの応援のカタチ

皆さんはプロ野球の試合を球場まで観に行ったことがありますか?
わたしは「プロ野球ファンの応援」に興味を持ち、直接球場を訪れ熱狂的なファンの姿をリサーチし、イラストとしてまとめました。個性的な球場にあつまる人、また応援の世界をこの本で皆さんに紹介します。
若月
珠美

ストーリー仕立てで楽しむ絵

だまし絵の絵本

1枚で観る絵を何枚かの流れで見てみたいと思ったのがきっかけで、ある3人の作家の絵を元にストーリー形式の絵本を3冊作りました。この絵本を読んでくれた方が3人の作家や作品をよく知らなかったけれど興味を持ってくれたり、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。

青島
千尋

高級化粧品パッケージの実験的デザイン

CMFデザインに関する調査研究

グラフィック・プロダクト・空間デザインなど、広いデザイン領域の中で「CMFデザイン」という新しい考え方が世の中に広まってきている。この卒業研究では、人々の五感を刺激するデザインの CMF(カラー・マテリアル・フィニッシュ)の実験として、高級化粧品のパッケージデザインを行う。
久保田
一平

楽器とファッション

管楽器分野のファッション性の研究

小・中・高・大学と吹奏楽部がある国は世界的に稀であり、「吹奏楽大国日本」と言われている程である。近年では吹奏楽コンクールの影響などで、学生を中心に上手くて若い管楽器のプレイヤーが増え、それに伴い楽器業界に求められる事も変化して来た。その一つにファッション性がある。文化の重さからか、楽器の世界(本体・備品など)はほとんど形を変える事無く時が流れて来た。管楽器は弦楽器に比べファッション性まで考えられていない事もわかった。楽器業界、特に吹奏楽で主に使用されている管楽器分野を中心に調査し、新しいスタイル提案を行う。
島田
理紗

カラーチャート イン クローゼット

一般の人にもっと色に興味をもってもらうためのカラーハンガー

色彩学の専門書やツールは数多く存在するが複雑な為に一般の人からの色へ対しての興味は薄い。そこでカラーチップをかさねる行為を服をハンガーにかけるという身近な行為に置き換えることで直感的に色彩感覚を磨けるようにし、色へ興味をもってもらうきっかけとなるようなハンガーを提案する。
真貝
里絵

「失われていく感覚」について

インタラクションデザインに向けての人の動作の研究

人は日常で数多くの動作を行い、さまざまな感覚を受け取っている。今日では利用するツールのデジタル化により、日常からなくなりつつある動作は数多くあると考えられる。本作品では「人の動作」についての調査を行い、その結果から「失われていく感覚」についての考察をした。
杉浦
美代

女性向け薬の携帯ケースデザインの研究

貴重な薬を無駄にしないために

病気等の治療のために医者から処方された貴重な薬。正しく服用すればより効率よく治療に役立てることが出来る。しかし外出先だと人目が気になったり、後回しにして服用時間を過ぎてしまったりと、正しい服用を行っている人は意外に少ない。薬の携帯ケースに本当に必要な機能とは一体何だろう。新しいカタチの薬の携帯ケースで外出先でもスマートに薬を服用する方法を提案する。
中島
大輔

Twitter から見るソーシャルメディア研究

絆への期待、絆しへの不安

東日本大震災後、いたるところで絆という言葉が使われてきた。これまで以上に人々は、誰かとつながっていたいという安心感を求めている。新しい通信手段としても期待されるソーシャルメディアはその絆への期待に応えられるのだろうか。震災時にも活躍したTwitterを分析・考察し、解明を試みる。
中島

ポスト3.11スーパーマーケットのデザイン研究

おかえりなさいがきこえる店へ

3.11を経て、人々の食に対する意識は以前と比べ、確実に変化している。値段の変動に左右されずついてきてくれる顧客を確保する為に、スーパーマーケットのロイヤリティや、スーパーマーケットの在り方や地域との関わり方について、調査・提案する。
町田
恵理

日本におけるファンタジーデザインの研究

ファンタジーの世界観を成すキャラクターのアイデンティティ分析

西洋ファンタジー輸入時から日本のファンタジーはオリジナリティを持ったものに変化しつつあることに興味を持った。日本におけるファンタジーの派生ジャンル分析とキャラクターデザインの要素を分析し、日本のファンタジーデザインのトレンドについての研究を行い、独自の視点からマップによるビジュアル化を試した。
山崎
智佳

Caption

作品鑑賞におけるキャプション効果の研究

同じアート作品でも、見る人によって様々な印象が与えられる。その印象は作品自体の外見以外に、作品と鑑賞者をつなぐキャプションによっても大きく左右されているのではないか。
本研究では、キャプション構成によって、作品の印象はどのように変化し、人に理解されていくかを研究する。

梶垣

じぎゃぐ

不幸ってわらえる

不幸というものの本質は可哀想ではなく、滑稽で笑えるものなのではないだろうか。
日常に起こるあらゆる不幸、ネガティブな事柄を再現し、写真にアウトプットすることでコミカルな明るいイメージに変換する試み。
小林
知華

白うさぎをおいかけて

光の反射と屈折による歪んだ画像の生成

「当たり前× 当たり前=不思議な世界」。私たちが普段視界に入れている世界を「おかしい」「不思議だ」など考えて見ている人はいないだろう。この「当たり前に見ている世界」を「当たり前に存在するもの」を通すことで見ることが出来る「不思議な世界」を表現する。
鈴木
美貴

AFTERLIFE

墓に置かれた花のその後の姿

枯れた花の写真集。
お墓に供えられた花のその後の姿を写しました。私たちが去った後、誰にも見られる事なくひっそりと枯れていく花。その色の変化、表情の変化、形の変化。枯れた花を見つめてみると、今まで思っていた花の綺麗さとはまた違った魅力に気がつきました。
多田野
正人

SQUARE

残像を使った写真表現の研究

制限されたあらゆる条件下のもとで、人は最適な手段を選択していく。ルールという箱のなかで、わたしは表現の最大値を求めたい。これはSQUAREというルールのなかでの、残像を使った写真表現の実験である。色彩的にも造形的にも制限されたなかで、残像が導いた世界を見ていただきたい。
恵理

オトナとコドモ

感情の封印と解放

家庭教師の仕事を通じて子供たちと接してきた。子供を助けることは私にとって傷ついた過去の自分を助けることと同じで、心の奥に閉じ込められていた多くの感情に気づくことができた。
自分を癒して幸せになってほしい気持ちを込めて生徒のトモエとアスカに伝えたい言葉を書いた。
西岡
まどか

地元写真家 ニシオカマドカ

discovery.

自分の住む街「地元」という場所にフォーカスを定め、日常の中で普段は見落としてしまっている情報の欠片を拾い集めました。
日々私たちが目にしているものは、習慣のなかで当たり前になってしまいがちです。でも、よく考えると変だったり、おかしかったりするものだらけです。
樋口

コミュニティの持続と拡張

コミュニティにおけるビジネスコネクションの拡張

オンラインコミュニティにおける信頼と繋がりの拡張と、オンラインコミュニティと実コミュニティの相互関係を分析し、デザイン情報学科というコミュニティをモデルに落としこむ。それによってデザイン情報学科というコミュニティの持続・拡張させることを目的としたプラットフォームの提案となります。
麻衣子

小さな生きものたち

しらすとその周辺

私達は普段食べものを食べる時に、姿形をよく見ながら口に入れる事はほとんどない。特に小さな生きものは生きていた時の形のまま調理されることが多いが、それぞれの姿がどうなっているかという問題は気にすることなく、まるで複数で1つの生きもののような捉え方をしている。しらすには私達が知ることのなかったさまざまな表情があり、その姿を伝える作品を目指した。
吉田
優子

髭がある

人をみること

女子に髭が生えている。この人を女として見たらいいのか、男のように見たらいいのか?男に見える/女に見える、どちらかに分類ができる人に対しては見ていて安心感があるんだけど、どちらに分類していいのかわからない人に対しては見ていて不安感がつきまといます。属性をもつものに対してなぜか安心して見てしまうので、分類して見てしまうし、見られてしまうのだと思います。

阿部
晃久

新しい見方

つぶやきの推移

つぶやきを検索しつつ時間毎のつぶやきの推移が分かる検索サイトをつくりました。
つぶやきの推移から情報の拡散具合や検索した単語の人々の関心度といった今まで意識できなかったものが見えてきます。
伊藤
あゆ美

操作性の研究

WEBサイトをよりわかりやすくする為の方法提示

WEBサイトを閲覧している際にささいなことで引っかかりを覚えることがあった。一つ一つは小さなことだけれども、数があれば閲覧者の妨げになってしまう事になりかねない。それらを改善するためにはどのようにすればいいのか方法を模索してまとめたいと思った。
太田
莉恵

アニマルクオリア展

動物の動きの有用性

モンスター=プレイヤーと敵対する物。この概念により
岡田
洋子

AR×Animation

ARを使ったアニメーション表現研究

AR(仮想現実)はデバイスを通し、現実の空間に情報やオブジェクトをオーバーレイで合成表示させる技術である。この特性を利用し、限られた空間で成立する絵本のような物語のあるアニメーションをARで実現させる事を試みる。
加藤
花夏子

drop ball

仮想の物体が現実の空間にあってほしいという思いから、行きかう人の中に仮想の物体を浮遊させる装置をつくりました。この作品は、人が人に対してアクションを働きかけながら、人ではなく仮想の物体を主体としたインタラクティブを展開しています。
菊本
聖子

観光サイトの構築に関する一考察

国内観光WEBサイトの制作ガイド

現在の日本国内の観光地案内サイトは質がピンからキリまである。我々は便利な観光サイトだけを見ていたい。そのために作られたのが、1000を超える現在の案内サイトから気づきと学びを得た、制作ガイドだ。本ガイドを参考にしてもらうことで、観光サイト全体の質の向上を目指す。
小林
弘樹

The Room

演劇の形態の分析とその変化の可能性、加えて無機的な構造と有機的な外見の対比

ー昨日、今日、明日、明後日、明々後日、来週、来月、来年と、私たちの生活は続いていきます。ですが、それは些細なことで崩壊するようなギリギリのバランスで保たれています。朝起きた時に昨日と同じ日常がある。そんな当たり前のことを保つために私たちは生活を続けます。
田中
佐季

mix Skatepark

映像と音を使ったスケートボードパーク

この作品は映像と音を使ったスケートボードパークです。本来のスケートパークから新しい形のスケートパークを作りたいと思い制作しました。街や展示などでインスタレーションや装置が使われている事を多く目にします。それが遊びの場やスポーツの場でも体験出来れば面白いのではと思い制作しました。
津田
奈央子

□=?

情報の積み木

自分で自由に組み立てて新しい何かを創造する「積み木」をテーマにした作品です。そこに、更に映像を組み合わせ、「映像を創造する」という装置を作ってみたところ、このような塩梅になりました。タイルを押して楽しんで下さい。そして、映像の中の人物の人生に介入してみて下さい。
平野
彩花

「なりきり」欲求をみたすデジタルコスプレについての考察

kinectを用いてデジタルな衣をまとう

現在世の中でコスチュームプレイというものが流行しているが、それは何故か?
kinectセンサーによって人間の身体動きそのままにデジタルな衣をまとう事が出来るようになった今、「なりきり」欲求をみたすデジタルコスプレについての考察と、考察に基づいた体感型インスタレーションの制作をする。
星野
香織

D++

動く操作と動くウェブサイト

KinectとHTML5を組み合わせて、体で動かす動的ウェブサイトを制作しました。Kinectは体の動きを使ったゲーム機のコントローラーで、ジェスチャーによる体感的な操作を可能にしました。
HTML5は次世代のマークアップ言語で、動きのあるウェブサイトを作るために現在も開発されている最中です。その2つを組み合わせたら、おもしろいことができるんじゃないかと考えました。内容は鳥の図鑑です。鳥に触れて詳細ページに飛びます。ぐるぐると手を動かしている内に見終わっているということが狙いです。体験型ウェブサイトを通して、新しいウェブサイトの巡り方を提案します。
渡邉
伸之介

インタラクティブな可聴化による水の動きの体感方法の研究

水の動きを体感する方法として可聴化(Sonification)を用いる際、どのような法則・表現を以てすれば、動きと音の関係のわかりやすさ、及び可聴化自体の楽しさを高められるのかを研究しました。
会期中は、研究を基に制作した鑑賞者参加型の8chサラウンドインスタレーションを展示します。

青木
理沙

童話を奏でるランプ

昔読んだあの物語が光と音で蘇る

幼い頃、童話を読んで体験した夢のような世界。魔法が使えたり、空が飛べたり、現実とは違うその世界観に胸をどきどきさせたことでしょう。ランプの暖かい光とそこに映し出される童話のワンシーンを眺めることでもう一度あのどきどきを思い返せないかと思い、このランプを作りました。
ギュジン

Perceptible Pulse

光と音。振動。

「視る」ということは光の振動を認識すること。
「聴く」ということは空気の振動を認識すること。

球体のカタチを表す正二十面体作品からの光と音は視聴者によりたえず屈折しながら視覚と聴覚の共感覚としての振動を表現する。
一瀬
佳那

視覚による知覚と認識

空の暗さを見ると、時計が無くても日が暮れたのだとわかる。ガラス張りのエレベーターに乗ると、不透明なエレベーターでは意識しない落下の感覚がある。私たちが物事を認識する上で、視覚情報は大きな影響力を持ちます。「それがどのように見えるか」、「それによってどのように感じるか」ということが過去の経験と結びつき、「空が暗いから今は夜である」というような認識につながるのです。この研究では視覚情報による知覚、そして窓というフレームに対する認識を利用することにより、非現実の感覚を現実のように体感し、その違和感を楽しんでもらうことを目指しました。
伊原

2.5次元のゆらぎ

ゆらゆら立体視技法を使用した映像の可能性

立体映像などは左右の目の視差による疑似立体視が一般的であるが、これを見るには専用の機材が必要なことが多い。そこで、時差による立体視(ゆらゆら立体視)の技術を使い、特別な機材を使わずに裸眼のまま見られる新しい立体映像の表現の幅を広げることを試みた。
当作品では、ゆらゆら立体視の技法を用いた立体視映像を条件を記録しながら制作し、より立体視として見やすい撮影方法や映像編集の過程を実験・研究する。そして裸眼でもより効果的に立体視が楽しめるような見せ方やその撮影方法を模索・提案し、展示としてまとめ、発表する。
江川
桃子

ヘンテコ動画

シュールアニメーションの入り口

シュルレアリスムの影響を受けたアートアニメーションに興味をもってもらうために、シュルレアリストの言葉の遊戯である「甘美な死骸」を用いて、シュールな短編アニメーションを制作した。
大谷
智美

みちの小箱

路地という空間の模型

路地とは、人々が長い間暮らしてきた過程で自然に生まれた空間です。そこには地域の情報が凝縮されています。この作品は、路地をミニチュアサイズで再現し、手に取って見ることが可能な形にしました。地形・文化的建築物・生活習慣などといったそれぞれの地域の特徴を見比べることで新たな発見が生まれます。
小笠原
恭子

Rail Sound Scape

電車の走行音を使った映像音楽コンテンツの作成

この作品は、電車の走行音を「音楽」とみなし、譜面に書き起こし、その譜面を記号化したものをもとにして作られた映像作品です。モーター音や、ガタンゴトンという音を要素にします。映像は、電車の「車窓」として感じられるように制作しています。譜面通りに変化する「車窓」をお楽しみください。
岡村
彩希

駒沢オリンピック公園総合運動場のサイン計画の提案

自宅の近くにあるこの公園は生まれてから今までお世話になった施設である。ずっと見てきたかこそ見えてきたサインの問題点と改善点をフォントやピクトグラム、サインシステムのあり方を通して新たに提案する。さらに実際にサインが設置されたことを想定し1/35スケールのジオラマを制作・展示する。
木我

日本の若者ピクトグラム

日本の若者をカテゴライズするためのピクトグラムについての研究

日本文化に興味を持っている不特定多数の外国人をターゲットに、初めて日本に訪れた外国人でも日本の現代の若者文化をより良く理解できるような、日本の現代の若者文化をカテゴライズするピクトグラムについての研究。これによって外国人に楽しみながら日本の若者文化を発見・観察してもらう。
キム
ギホン

インタラクティブ広告

体験型デジタルサイネージの表現手法の研究

最近の広告表現手法としてインタラクティブデジタルサイネージで発展して行く。リアルタイムで視聴者(情報を受ける手)の反応、行為、行動などで変化する表現手法を模索し、種類、分類、調査し、今後から発展していくインタラクティブデジタルサイネージの可能性を研究する。
吉良
早央里

万紋箱

紋切り遊びの研究

紋切り遊びが簡単にできる、それが万紋箱です。
紋切り遊びとは江戸時代からある切り紙遊びです。「折る」・「切る」・「広げる」の過程の組み合せで簡単な紋様から、雪の結晶のように複雑なものまで様々な紋様を作ることができるのが特徴です。
私はこの特徴を参考にして万紋箱を制作しました。実際に一から紋様を作ろうとすると、紋切り遊びの特徴を理解していないと難しい部分があります。ですから、理解していなくても簡単に紋切り遊びができることを目指しました。
展示場では万紋箱で作成した紋様を出力することで、実際に紋切り遊びを体験していただくこともできるようにしました。
栗原
春香

Tea time in the ___.

Good tea time for someone

「素敵なティータイムを誰かに提供したい」そう思っている方に向けたヒント本です。
神戸

Clutch Time Live

デジタル放送とインターネット情報提供するライブ感のあるスポーツチャンネルの提案

デジタル放送の普及に伴い自宅でも綺麗で迫力あるスポーツ中継を見ることができるようになったが、依然としてスタジアムへ足を運ぶ人は後を絶たない。その理由に『ライブ感』がある。スタジアムで得られる興奮とテレビ中継で得られる興奮の違い、スポーツバーが担っている役割から、ライブ感とファン・アイデンティティの関係、既存の中継のメリット/デメリットが見えてきた。本研究はそれらを踏まえ、自宅でもライブ感を味わえるスポーツチャンネルの提案を試みたものである。
小金丸
華代

オング・オング~君はステキな演奏家〜

演奏を手軽に楽しむための新しいカタチの音具の制作

楽器の演奏に興味があるけど、「難しそう」「自分には出来ない」などと敬遠している人たちに、身近にある日用品を用いて「ものを用いて音を出す」という意味での演奏を、誰でも気軽に楽しむことが出来るようになる音具とヒントを制作しました。展示では紹介映像と実際に遊べるようになっています。
小山
清隆

1…

情報で見るグラフィック

人が普段、何気なく行っている行為。その回数や量に焦点を当てて、1日間、1週間、1ヶ月間、1年間という1をキーワーにした単位で、それらの行為と同じ数の写真のピースで描いたモザイクアート。同じ「1」という数字の中にも、様々な数字が見ええてくる。
櫻井
沙紀

CMYK Composite Layers

「重なり」による新しいグラフィック表現方法の研究

私たちが目にしている印刷物は基本的にCMYKの4色ですべての色が表現されている。この仕組みを知ったとき、絵の具を何色も混ぜて作っていた色も4色のみで再現されていることに驚きとショックを覚えた。印刷技術を応用して、版の網点をドット以外でありなおかつ像と関係性のある形態に変形したCMYK分解図版ブックレットを制作し、線数に変化をつけて徐々に密度が増すように見せることで、グラフィック表現における網点と色と像の関係を示唆すると同時に、「重なり」の意味を付加したプロセスカラーの印刷方法を紹介するだけに留まらないグラフィック表現方法を研究した。
末松
歩美

ハンコで祝う366日

「祝い」を包む道具の提案

人生の節目節目にお祝いの気持ちを贈る、厳格な日本の「祝い」。
日本の「祝い」をもっと身近に感じてもらいたい、そんな気持ちから祝いのハンコを作りました。
お祝いにものを贈るとき、お礼の気持ちを返すとき、誰かに手紙を書いたとき。ちょっとした場面でポンッと押して使えるハンコです。
杉浦
友香

馬車道〜自分だけのヨーロッパ〜

カスタマイズ可能な街並ペーパークラフトキット

ヨーロッパ各国の街並みをモチーフにした簡易ペーパークラフトキット。一枚の厚紙に印刷された建築のイラストを山折り谷折りにして繋げることで街並みを、土台を回転させることで馬車の窓から見る景色を表現する。絵本風のチェコアニメーションのような世界を現実空間に作り出す。
杉山
菜津子

チャメ

子どもの玩具・雑貨ブランド

幼児期の子どもの攻撃的な行動、悪戯をポジティブにとらえてほしいという気持ちから、お茶目・いたずら・やんちゃをテーマにした子どもの玩具・雑貨ブランドをつくった。
安全で道徳的な観点で作られた玩具、知育を目的とした玩具とは逆のアプローチで子ども向けの玩具や雑貨を制作した。
綾花

i n t e r +

interaction interior

この作品はインタラクションを内包したインテリアです。金魚とコンピュータの間のインタラクションを鑑賞者が見る事で作品がインテリアの側面をもちます。古くから人々に親しまれてきた噴水や風鈴、ししおどしがもつ光や音、水などのアナログ要素とインタラクションのデジタル要素を併せ持つ作品です。
武井

Feel Speed

映像による新たな速度感の検証

我々は日常で生活して行く上で必ず速度を感じている。それは必ず視覚、聴覚、触覚の3つの器官で感じ取っている。今回の研究ではその中の一つの感覚を除外しても同じよう速度を感じ取れるかという事に考察し触覚を除いた映像作品にて表現しようと考えている。また今回は普段の日常では決して感じられない非日常的な速度感を表現、演出したいと考えている。
寺田
真梨絵

散歩は小さな冒険だ

路上観察の楽しみ方

散歩には路上観察という楽しみがある。そこで、散歩には、カメラを携えて出掛けてみるのも面白く、路上にあるすべてのものに対し、カメラを向けることで、普段は気付くことのできないどこか不思議な世界の存在を感じられる。
看板や建物、道路や道端の小さな植物など、自転車や自動車に乗っている時は、なんとなく見過ごしてしまうような、何気ない日常の風景の中に、自分の足で「歩くこと」により、出会うことのできる非日常が潜んでいるかもしれない。
この研究では、散歩をすることによって得られる、何気ないものだけれど、よく見ると興味深いという発見の面白さを伝える。
冨野

スクイーザーシステム

情報検索方法の研究とインターフェースの提案

スクイーザー。それは皿上で中央が高く、その尖った部分にレモンやオレンジなど果肉をかぶせて押しつけ、回して果汁を搾りとる道具。
スクイーザーシステム。それは「搾る」と「絞る」という言葉の偶然の一致から生まれた画像検索のための新しいインターフェース。
豊広
純平

共感覚喚起的テクスチャー記号

内容物の温度感・味覚性に関する度合いを テクスチャーを用いて表現した記号の研究・制作

コーヒーの苦みやチョコレートの甘さのように、パッケージの外からだと味覚性・温度感に関する度合いを把握しづらいものがあります。そこで、パッケージプロダクトに内容物の意味性を反映させたテクスチャー記号を施し、「購買における判断指標」と「購買意欲促進としての要素」の役割について可能性を探求します。
中島
真弓

いじりーな

手癖に対するネガティヴなイメージを変化させるグッズ

手癖は「してはいけないもの」「できれば直してしまいたいもの」といったようにネガティヴなものとして捉えられがちである。この「いじりーな」は、手癖は「してもよいもの」「実はとても面白いもの」だといったように手癖に対する価値観の変化を促すグッズである。
長谷
奈未子

クック!クック!ケーキ!

ケーキのレシピと構造を学べるボードゲーム

クック!クック!ケーキ!は子供向けケーキ作り体験ボードゲームです。
このゲームは子供たちが安全かつ手軽にコミュニケーションを取りながらケーキ作りを学べないかという発想から生まれました。ケーキ作りにおける「混ぜる」という動作と、材料を少し変えるだけで様々なバリエーションのケーキが作れる点に着目し、実際にゲーム内にボールと泡立て器を使ったアクションを取り入れています。さらにプレイヤーの前にはケーキパーツが置かれ、ゲームが進むにつれてケーキが出来上がっていくさまを見ていくことが出来ます。
是非リアルなケーキ作りを体験してください。
早川
征志

みんなのナビ

情報収集における行動パターンの分類と共有

知らない街を歩く。
そんなとき、他の人から街の記憶を得る事が出来るのならば、どんなに歩きやすいだろうか。
歩く行為を情報として捉え、共有し分類ごとに分け、個人個人にあわせて最適化する。
「どこかへ行く」のではなく、「街を歩く」為のナビゲーションツールを提案する。
慎也

漫画枠の機能

読む側の基本・描く側の基本

漫画の視覚的構造(コマのシステム)を分解し、どういう機能が備わっているか抜き出す。説明作品や、研究ドキュメントで、コマのもつ働きを明らかにし、それを第三者にわかりやすく示す。
つまり、普段、何気なく読んでいる漫画のあんな秘密や、こんな秘密を暴いちゃうぞ~!…そんな研究。
真奈美

ことばえん

字の集合からことばを探す

文字は一文字だけではただの音を表すだけの記号である。組合わさることにより意味を成すことばになる。探すという行為により一見意味がないように見えるたくさんの文字の集合体からことばという意味を持ったものを見出すことが出来る。普段なにげなく私たちがしている行為-文字を選びことばを作っている過程-を意図的に感じてもらうのが『ことばえん』である。
『ことばえん』には動物たちが隠れています。恥ずかしがりやの動物たちは文字に姿を変え、文字の森へと隠れてしまいました。文字の集まりの中から動物たちを探し出してください。
松浦
匡平

kidding box

3D的映像による驚きの表現

世の中には物があふれている。需要の基となる個人の存在が大きくなり、その個の数にあわせて多様化させたからだ。多様化する個のありかたの中で生まれた物は、人に興味を持たれることなく消えてしまうことが多い。
ならば、物事に興味を持たれるにはいかなる手法を採るべきかを考察。そして興味の礎となる感情のゆらぎ。その根幹にある既知の事実に対する裏切り、当然を否定する「驚き」であると仮定し、「驚き」に至るプロセスを基に、現在社会に少しだけ馴染み始めた錯覚を応用し空間拡張を行う疑似3D技術を応用することで驚きを再現する装置を制作した。
溝口
恵里花

泡のデザイン

泡でより良い生活へ

日常生活で洗うという行為が欠かせない。近年石鹸は泡タイプのものが増え、便利グッズとしてどんな泡タイプの液体石鹸でも泡にできるボトルが売られている。しかし、泡には色んな泡がある。それを再確認してもらい、一定の泡しかださないボトルをリデザインすることで泡にこだわりをもってもらう。
宮田
舞子

不気味の谷の生き物ばかり

生物の要素を知覚における触覚部分から抽出した動く疑似生物の立体物

人は何をもって「生物らしさ」を感じるのだろう。今回の研究は、人の【知覚】の『触覚』部分から検証をし、「生物らしさ」の要素の抽出を行った。それらの要素を、センサーやモーターの運動を用い、手で触れて感じる事のできる疑似生物の立体物として制作したものである。また、分解した要素を再度組み合わせる事で、抽出した要素が本当に「生物らしい」のかを検証している。
山極
郁子

PLAY WINDOW

展示宣伝の調査と実験的制作

憧れと幻想の世界をもたらした広告メディア、ショーウインドウ。しかし現代において、他の広告メディアが時代に合わせて変化してきているのに対し、ショーウインドウは変貌を遂げていない。見るだけに終わらない、新しいウインドウの展開を探る「PLAY WINDOW」をぜひ「Play」してみて下さい。
用貝
たまき

わおん・そうぞう

Webカメラを利用して、合唱のハーモニーづくりを体感するインタラクティ ブツール

あなたは合唱をしたことがありますか?合唱の楽しさを感じたことがありますか?合唱は人が集まって声を出してみることからはじまります。この作品もあなたが触って、動かして初めて意味をもちます。人の声を動かす合唱の楽しさや人の声の魅力を感じられる展示です。

教授一覧

主任教授  長澤 忠徳 Nagasawa Tadanori

▲長澤ゼミ

1953年生まれ。武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒業。英国王立芸術大学(RCA)大学院修了。
1981年帰国後事務所開設、デザイン開発等のディレクション、コンサルティング、プロデュースを行う。

教授  今泉 洋 Imaizumi Hiroshi

▲今泉ゼミ

1951年生まれ。武蔵野美術大学建築学科卒。在学中よりライターとして音楽評論などを行う。81年株式会社アスキーに入社。ニューヨーク駐在員としてメディアビジネスの調査やラップトップPCの企画を担当。帰国後、雑誌創刊企画、ハイテクラボ、海外書籍編集、「アスキーネット」運営、インタラクティブソフト事業部などを経て93年にコンサルタントとして独立。家電、情報機器メーカーの研究所などで情報関連分野の研究プロジェクト、新製品開発に参画。学科創設とともに教授として着任。

教授  森山 明子 Moriyama Akiko

▲森山ゼミ

1953年生まれ。東京芸術大学美術学部芸術学科卒業。 1975年特許庁入庁、意匠課審査官となる。1988年「日経デザイン」副編集長、1993年編集長。1998年に本学着任。 編著書には『昭和のデザイン〈パイオニア編〉デザイン"遣唐使"のころ』(共著、日経BP社、1995年)、『デザイン12の扉』(編著書、丸善、2001年)、『カラー版日本デザイン史』(共同監修・共著、美術出版社、2003年)、『まっしぐらの花ーー中川幸夫』(単書、美術出版社、2005年)などがある。

教授  井口 博美 Inokuchi Hiromi

▲井口ゼミ

1956年生まれ。武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒業。通商産業省(現経済産業省)の外郭団体である(財)日本産業デザイン振興会に就職後、デザイン情報活動やプロモーションに従事。1991年にデザイン&マーケティングの総合的コンサルティング会社である(株)イードに移籍し、企業の各種調査研究プロジェクトや商品・デザイン戦略の立案等を手掛ける。

教授  佐藤 淳一 Sato Junichi

▲佐藤ゼミ

1963年生まれ。東北大学工学部・武蔵野美術大学短期大学部卒業。1987年日本楽器製造(現ヤマハ)入社。音響機器の設計に従事。独立後、工業デザイン、フォントデザインなどの業務を経て、ネットワークメディア表現の実践的な研究を行う。同時に写真作家として活動。95年より個展、グループ展、Webコラボレーション。

教授  井上 尚司 Inoue Shoji

▲井上ゼミ

1960年生まれ。コンピュータ系の専門学校を卒業後、その学校に就職。その後、ソフトバンク総合研究所を経て、独立。その間、放送大学教養学部卒業、筑波大学大学院経営・政策科学研究科中退。コンピュータの基本ソフトウェア、インターネットをはじめとするネットワーク関連、マルチメディア等が守備範囲。

教授  白石 学 Shiraishi Manabu

▲白石ゼミ

1971年8月17日,岡山県生まれ。武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン学科卒業。同大学院基礎デザインコース修了(造形修士)。九州芸術工科大学大学院芸術工学研究科博士後期課程修了(芸術工学博士)。東西大學校(韓国・釜山)デジタルデザイン学部マルチメディアデザイン学科助教授を経て、現在に至る。専攻・研究分野,マルチメディアコンテンツデザイン,ユーザーインタフェースデザイン,デジタル系メディアアート。現在,視聴覚センサーを利用したメディアアート表現の実践的研究を行っている。

教授  江下 就介 Eshita Shusuke

▲江下ゼミ

1974年生まれ。武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒業。Pratt Institute Graduate Communications & Package Designコース修了(Master of Science in Communications Design)。武蔵野美術大学大学院博士後期課程単位取得退学。2003年ソニー株式会社入社、クリエイティブセンターにて開発業務に携わる。2011 年より現職。