これは「日常風景の中に潜むフィクション世界への入口」の一例である。フィクション作品の鑑賞に付随する非日常への没入感は、余韻を残し、残像として鑑賞者の日常にたびたび持ち込まれる。その残像がその人の日常と重なると、他者には認識不可能な、その人だけの景色が出来上がる。私の場合のそれを、写真にイラストレーションを段階的に施す形で出力した。何がきっかけでどのようなフィクション世界に繋がるのか、あなただけが見える景色と比較して楽しんでみてほしい。
映画館ではE列の座席を取りがち