2022年度 デザイン情報学科 主任教授
白石学

 デザイン情報学科の卒業研究・制作の様々な分野の作品は、学生ひとりひとりの趣味・関心事を研究制作のテーマとし、調査や試作を重ねた成果として展示発表しています。
 学生たちの作品のテーマは、身近な日常の疑問から大きな社会問題まで多岐に渡り、各々が課題設定し、最適な表現媒体を模索しながら、作品として昇華しています。
 学生たちの関心領域はグラフィック、プロダクト、映像、ゲーム、CGなどのデザイン分野だけでなく、書籍、写真、サウンド、プログラムなどメディアの枠も越え、様々な社会活動も創造的活動として視野に入れた新たな領域開拓に挑んでおり、デザイン情報学が許容するテーマの多様性は、学科設立22年を経過した現在も、なお広がり続けています。
 デザイン情報学として取り組んでいるデザイン、クリエイティブ・ワークは、アイデア、リサーチ、試作の工程を幾度となく繰り返すことで見えてくる答えを探求する姿勢そのものであり、その集大成が卒業研究・制作になっています。

2022年度卒業・修了研究制作展実行委員総代表
佐口美雲

 私たち21期生は、2年次に大学生活が一変した。
 オンライン授業になり、友人たちとも会えない日々が続き、思い描いていた大学生活とは少し離れたものとなった。これからどうなるのだろうと不安を抱えながらも、時は進む。自分のやりたいこと、できることは何かを考え、必死に制作に向き合ってきた。
 本展示のテーマは「夜明け」。陽が落ち、闇に包まれたが、そんな闇の中でももがいた。そして、デザイン情報学科で様々な分野を横断しながら学び、自身に課した課題を解決してきた。この4年間で各々が発見した表現領域・創作への姿勢を糧に、未来へ繋げていく。
さあ陽が昇ってきた。
夜が、明ける。