ひんやりなめらかな触感に心地よさを感じるとともに手が糠の延長として溶け込む。表面をまた平らにならす。私もこの野菜のように土に埋められまた何もなかったようになるのだろうか。ぬか漬けを生み出した時代の人は微生物の存在を知る由もなくファンタジーに等しかっただろう。地球という一つの生命に我々は埋葬されることで溶け込んでゆく。死が生に繋がる。死後は非現実に感じるけれど科学的に説得力のあるものに感じた。私はあの時確かにポジティブさを感じた。